きょう11月11日は「チーズの日」。きょうまで都内で「チーズフェスタ2024」が開催されている。個性豊かな世界各国のチーズから自分の推しに出会えるというイベント。スーパーにもずらり並ぶほど近年需要が高まるチーズ。国内で消費されるチーズの約85%が輸入もので、国産チーズは約15%にとどまっている(農林水産省による)。それでも今、世界から注目されている。北海道から沖縄までチーズ工房は増え続けていて、2006年には106か所だったが、去年は351か所と3倍以上に増加。酪農発祥の地とされる千葉県にある高秀牧場で自家製のとれたての生乳で作ったチーズは何度も世界のコンテストで受賞している。海外と日本のチーズには原料の生乳に違いがある。牛乳をよく飲んでいた日本では濃厚な味の海外に比べてスッキリとした味の生乳が多く、クセがなく食べやすい親しみのあるチーズが多く作られている。元々は生乳一本だったが、12年前に「チーズ工房」を開設。40万戸を超えていた酪農家は牛乳離れや飼料高騰などにより約1万2000戸に減少。生乳廃棄なども問題となる中、国産チーズ作りが盛んになれば危機的状況を乗り越えられると酪農家は期待。国もチーズ工房の開設費用などの支援に乗り出している。国産チーズならではのみずみずしさを追求する飲食店もある。生乳の味を損ねないよう店から最も近い都内の牧場からわずか数時間で都内にあるチーズ工房へとスピード運搬。牧場で作られたかのような出来たてフレッシュなチーズを都心の店で提供できるようになった。円安で輸入チーズが高騰する中、今後国産チーズの需要は益々伸びていきそう。