福島・双葉町の中心部の双葉駅前は人の姿はわずか。工事車両はすれ違うが、一般の車を見ることがほとんどない。住民が集まる歌の会で今の町の様子を聞いた。町は復興をどう描いているのか双葉町町長・伊澤史朗さんに話を聞く。「まだ避難指示解除から3年というイメージ。住民帰還に対する国の支援、町としてどこまでできるかの問題が非常に重くのしかかっている。住む場所が提供できていないのがいちばん大きなマイナス要素。今年は民間の力を借りて賃貸住宅100室ぐらいができる予定で、かなり人口が増えると期待している」。町が目指す居住人口は約2000人。町で働きたい人を後押しする場所。曜日や時間ごとに次々と店が変わるチャレンジショップ。使用できる期間は2年、月額1万1000円でキッチン設備を使用できる。リスクを抑えて本格的に店を構えるための準備期間として使うことができる。チャレンジショップで去年8月、飲食店を開いた店主・中野文春さんは双葉町出身で、避難先のいわき市から車で1時間かけて通っている。自宅は今も帰還困難区域にあり、年に一度町に申請を出して許可を得て入っている。元東京電力の社員だった中野さんは震災当日、福島第一原発で働いていた。事故から1年後、25年勤めた東京電力を退社。家族と一緒にいわき市で一から飲食店を経営することにした。双葉町への思いも捨てきれずにいる。
