東京・八王子駅近くの商業施設に去年11月に誕生し話題となっているのが1杯税込100円のラーメン。このラーメンは八王子で長年愛された名物を再現したもの。麺は自家製でだしのコストも大幅カットした。具のチャーシューも切り方を工夫し無駄をなくした。100円ラーメンを復活させたのは地元出身の青木崇浩さん。昔の店では様々な年代の人が集まる場所だったといい、人の集まる憩いの場を復活させようとしたという。また青木さんは障がい者の就労支援事業も行っていて、食品製造を行っている事業所で麺の製造を始めた。障がい者支援を始めたのは自身の経験から。20代のとき大病がきっかけでうつ病を患い、その後仕事に復帰するも馴染めず、社会人としての自信が持てなかったのだという。青木さんは「克服するカギは成功体験。自分がやったことに相手が喜んでくれる体験を積み重ねていくことが大切」と話す。100円ラーメン店は障害のある2人のスタッフに切り盛りを任せている。調理をまかされている北野航輝さんは支援を受けた後、初めて接客業に挑戦中。看板には「百縁」の文字。100円ラーメンを通して障害者が地域とつながり、社会進出となる円を掴んでほしいとの思いが込められている。