秋田市の歓楽街を抜けてすぐに見えてくる1棟のビルに今回の舞台がある。開店して1時間となる夜11時から撮影開始。結構お客さんがいる。親族4人組で来ているお客さんに声をかけた。月見・きつね・たぬきを組み合わせた「おばけ」というメニューが運ばれてきた。一番の売れ筋だという。お酒は冷蔵庫からお客さんが瓶や缶を持ってきて後で会計するセルフ方式。11時半、お客さんはどんどん増えてきた。2階の客席も埋まってきた。秋田県南部から仕事の出張で来たという4人組がお酒を飲んで盛り上がっていた。ここが今日の3軒目だという。おそば以外におつまみもたくさんある。地元の大学生5人組の客席では「おばけ」を注文している男性がいた。来たらこれしか食べていないという。午前4時になったが、客足は途絶えない。いつも同じ席で天ぷらそばを食べているというタクシードライバーがいた。朝7時半、雪の中で通勤・通学する人たちの姿が増え始めた。2人組のお客さんがいた。近くの飲食店で働く女性と、そのお客さんの男性だった。女性は19歳で東京に出てエステやクラブで働いてきた。3年ほど前にコロナ禍を理由に帰ってきたが、「東京かぶれ」と言われるなど平坦な道ではなかったという。朝9時半、お客さんがいなくなり、店じまいとなった。