今年で結成25周年の沖縄発のバンド「HY」の魅力。音楽ライター・上野三樹のスタジオ解説。HY主催の野外音楽Fes「SKY Fes」に密着した3月15日、16日の2日間、あいにくの天気の中始まったHY SKY Fes 2025。今年はCHEMISTRY、LiSA、大塚愛、SUPER BEAVERなど14組のアーティストが出演。公園内で行われているためアスレチックからライブを見られる光景も。Fesでは沖縄の文化を伝えるための出し物として「肝高の阿麻和利」という沖縄・うるま市の中高生が出演する現代版組踊や、地元ならではの料理・島餃子などを楽しめる。誰でも楽しめるようハンディキャップのある人へ配慮したサービスも工夫されている。さらに目指したのは“世界一クリーンなフェス”を目指した取り組み。HYのメンバーと行うゴミ拾いや、会場内の装飾にはHY自身が廃材、流木などの材料を集めデザイン、制作、設置を行った。ワークショップでは廃材を使った楽器作り。飲料の容器や空き缶を使ってマラカスと太鼓を作った。もともとは子ども達に好きな事や夢をみつけるきっかけを作りたいという思いで始まったSKY Fes。おととしから小中高生を対象に出店の販売員、新聞記者など職業体験できる「With Children」という企画を実施。至る所にHYのこだわりを感じるSKY Fesについて、GENERATIONS・白濱亜嵐、小森隼、数原龍友、佐野玲於、中務裕太、片寄涼太らは、キャンプみたいな感じで観てる人たちもいっぱいいて、すごくHappyでPEACEでめちゃくちゃいいなと思ったと話した。LiSAは、普段のライブだとお子さんがいっぱいいる景色がないので、「炎」や「紅蓮華」などをお子さんに届けられたのはよかったと話した。沖縄発のバンド・かりゆし58は、こんなに人柄とか空気感が如実に出てるイベントは初めて、HYのあったかさと柔らかさと細やかさと前向きさが体中で感じられるようなステージと話した。25年バンドを続けられてきた秘訣についてHYのメンバーは、コミュニケーションがなくなると何考えてるかわからなくなる、人間は思い込みがすごいからHYはコミュニケーションをとるようにしている、めっちゃバランスはいいと思うと話した。また地元・沖縄を拠点に活動を続ける理由について、県外に仕事で行ったりして帰ってくると昔から自分たちの気づかない当たり前にあったものが当たり前じゃないと気づき始めた、HYの歌には沖縄の自然がちりばめられてる、当たり前にある空間で生まれた世界観を届けたいと語った。