こども家庭庁が結婚をテーマに行った調査で結婚していない人のおよそ7割が「結婚相手を見つけたくても何をすればいいか分からない」と回答した。こうした悩みを抱きながら出会いを求める女性を取材した。先月下旬、都内のとある会議室には独身の男女が続々と集まってきた。これは都が独自に開発したマッチングアプリに登録するための出張面談会。アプリは自身の価値観に関する100以上の質問に答えるとAIが自分に合ったタイプを診断し月に4人まで紹介する仕組みとなっている。都は真剣に結婚を考えている人に安心して利用してもらおうと登録にあたっては本人確認のための面談を必須としている。当初、面談はウェブで行っていたが想定を上回る申し込みがあり、リアルでも実施することにした。参加した人たちはアプリを使った出会いに期待を寄せていた。面談会に参加した36歳のひとみさんは数年前、それまで勤めていた会社を辞め美容用品の開発や販売を行う会社を起業した。当時、交際相手もいなかったため独身で過ごしていくことも考えてのことだった。海外旅行が趣味のひとみさんは友人と一緒に行く機会もあったが最近は状況が変わり、友人の多くが結婚出産していったという。家族からの期待も大きくなって結婚を強く意識するようになった。一念発起して婚活を始めることを決心したが、何から始めていいのか分からなかった。納得のいく相手をどう見つけるか考えていたとき知ったのが都のマッチングアプリだった。仕事で忙しい中でもAIが何千人の中から自分に合った相手を提示してくれることに魅力を感じた。アプリは相手に求める価値観を具体的に示しており、ひとみさんは早く生涯のパートナーに出会いたいと期待を寄せている。都のマッチングアプリはことし9月に運用が始まってから2か月余りで利用を申し込んだ人は1万2000人を超えていて今も申し込みが相次いでいるという。