NISAは個人の資産運用を後押ししようと国が作った税制の優遇制度。投資の利益は通常2割が税金になるが、NISAは税金が免除される。NISAには2種類の投資があり、つみたて投資枠と成長投資枠の2つ。年間の投資上限は、つみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円。利用状況を見ると、2023年末は口座数2125万、買付額35兆円だったものが、2025年6月末で口座数2696万、買付額63兆円まで増えた。拡充のポイントは、対象年齢の引き下げ、対象商品の拡充、投資商品入れ替えをしやすくしたこと。こども家庭庁と共同要望があり、つみたて投資枠が18歳未満も可能になった。対象商品に関しては、金融庁は慎重な姿勢がみられる。拡充の一方で、「初心者向き」「安心」と言われるつみたて投資枠も「投資」であることに注意が必要。投資の余裕がない人もおり、政府は去年、家計の見直し・資産づくりなど金融教育したり個別相談を受けたりする狙いでJ-FLECを立ち上げたが、利用は進んでいない。