今外国人観光客を中心に「抹茶」がブームになっている。京都・宇治市の「中村藤吉本店」ではオープンから約15分で売り切れることもあるという。抹茶ブームによって販売価格は高騰し、宇治茶の名産地として知られる和束町では煎茶から抹茶用のてん茶作りに切り替える農家が増えたという。国もてん茶への転作を推進しているとのこと。日本茶の卸売業者によると、現在の売り上げの9割以上が海外向けの抹茶で、海外の抹茶ビジネスの中心はインドやヨーロッパに近いドバイだという。またイギリス・ロンドンでは抹茶の売り上げが紅茶を超えるなど、日本の抹茶の争奪戦が世界中で激化している。こうした抹茶ブームの裏で煎茶の生産量が激減しており、煎茶が品薄となって価格が急上昇している。煎茶から抹茶へ生産を切り替える農家が増えていることが要因の1つとみられている。都内の老舗日本茶販売店の元には茶葉の製造会社から二番茶の製造を断念する旨のお知らせが届いたという。
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