広島 安佐南区のスーパーではコメの販売価格が去年の同じ時期の2倍近くに上昇しているという。政府の備蓄米の入札が来週月曜日から実施され、今月下旬以降、店頭などに並ぶ見通し。「米穀安定供給確保支援機構」は生産者や卸売業者などを対象にコメの需給や価格の見方などを毎月調査していて、向こう3か月の価格の見通しを示す指数が前月から大幅に低下している。価格はいまと同じ程度の高水準で推移するものの、政府による備蓄米放出で上昇の勢いが弱まるという見方広がったとみている。茨城・結城のJA直売所では、今年1月袋ごと大量に米を購入しようという客が訪れたという。今週、つくば市の農業法人でこれまで取引のなかった卸し売り業者が買い付けに訪れた。これから作付けすることしのコメ40トンの売買をひとまず決定した。この農業法人では、例年夏ごろが買い付けのピークだがことしは先月ごろから問い合わせが増加。JA全農・新潟県本部はことし秋に収穫される新米の確保に動いていて、「概算金」の目安を固める。一般のコシヒカリでは去年示した額から3割以上引き上げる方針。ことしは大幅に前倒しした形で、農家に対し各農協へのコメの出荷を促すねらいがある。江藤農林水産大臣は冷静な行動を呼びかける。江藤農相は「まったく不安視する必要なない。昨年の生産量といまの民間在庫量を合わせれば買い急ぐ状況ではない」と述べた。そのうえで今後の価格の動向によっては備蓄米の更なる放出を含めて対応を検討していく考えを示した。