ふるさと納税について、東京都税制調査会は「廃止を含め制度の抜本的な見直しを行うべきだ」などと指摘する調査報告をまとめ、都に提出。報告によると今年度の都と都内区市町村の住民税の控除額は約1900億円。報告は住んでいる地方自治体に納めるべき個人住民税を別の地域に移転させる仕組みで受益と負担の関係をゆがめる制度であることや、返礼品がインターネット通販化され寄付とはかけ離れた利用が常態化していることなどを問題点として挙げている。東京都千代田区は「増加傾向が続くふるさと納税による住民税の流出を見過ごせない」として返礼品の提供を今月から始めた。千代田区は通勤通学などで来る人も多く、区内のレストランやホテルで使えるデジタル商品券や区の歴史や文化を感じられる体験メニュー、食品などを返礼品とする。千代田区は住民税の控除を受ける人が増え、令和6年度には区民税の1割にあたる約20億円が流出。