アメリカのトランプ大統領は、カナダ、メキシコ、中国への関税は4日から開始すると明らかにした。カナダとメキシコからの輸入品に対して25%の関税を課すとともに、中国には10%の追加関税を課すという。その理由についてホワイトハウスは、アメリカへの不法移民を阻止し、フェンタニルなどの薬物が流入することを食い止めるためだとしている。フェンタニルは医療用の鎮痛剤だが、国境を越えて違法に持ち込まれたものがアメリカ国内で安価に出回り、乱用が社会問題になっている。今回の措置は、十分な対策を取ったと大統領が判断すれば撤廃されるとしている。みずほリサーチ&テクノロジーズ・小野亮プリンシパルは「2期目のトランプ大統領は、貿易に限らず問題をすべて関税で解決しようと考えていることがはっきりした」としている。そして発想がシンプルな分、対処法も明確だという。小野氏は「問題解決に向けた道筋を示すなど、納得させられる計画を示せば、関税は回避できるのではないか」と話していた。石破総理大臣とトランプ大統領との初めての首脳会談は、現地時間の今週7日に行われる。今のところ日本を名指しする明確な批判はないが、日本も入念な準備が必要だと思われる。