石破総理大臣はきょう、野党党首との党首討論のあと衆議院を解散する。衆議院選挙は来週15日公示、27日投開票の日程で行われ、各党は解散後、事実上の選挙戦に入る。政府はきょう午前9時から臨時閣議を開き、石破首相と全閣僚が解散を決める閣議書に署名して衆議院の解散が正式に決定する。一方国会では午後1時から石破首相と野党党首による初の党首討論が行われる。討論時間は通常の45分から1時間20分に延長され、石破内閣の政治姿勢などをめぐり激しい論戦が交わされる見通し。そして午後3時半から開かれる衆議院本会議で、額賀議長が林官房長官から伝達される解散詔書が読み上げられて衆議院が解散される運び。その後改めて臨時閣議が開かれ、来週15日公示、27日投開票とする衆議院選挙の日程が正式に決まることになっている。今回の選挙は岸田前首相が2021年10月の就任直後に衆議院を解散し、自民党と公明党が290を上回る議席を獲得して以来となる。石破首相が今月1日に就任してから8日後の解散となり、首相就任から解散までの期間は戦後最も短くなる。また今回は一票の格差を是正するため衆議院の小選挙区の数を10増10減するなど全体の半数近くの140選挙区で区割りが変更される。与野党各党はすでに臨戦態勢に入り、公約の発表や公認候補の決定を相次いで行うなど準備を加速させている。石破首相は「国民の経済を守り、暮らしを守り、日本の安全を守り、そして災害に対しても強い日本をつくっていく。それができるのはわれわれの政権だという強い思いのもと、国民の審判を仰ぐべく全力を尽くす」と述べた。公明党・西田幹事長は「激戦になることは間違いないし、今回の選挙は真に政治改革を進める政党はどこなのか、(どの)候補者なのかが問われる」と述べた。一方、野党の立憲民主党・小川幹事長は「『裏金逃げ切り解散』以外の何ものでもなく、裏金問題にふたをして煙に巻いて逃げ切りたいという意図が見え見えで、極めて不届きで不謹慎で国民に対して不誠実だ」と述べた。日本維新の会・浅田参議院会長は「内閣がかわって期待を持っていると思うが、その期待が失望に変わらないうちに選挙をやってしまえという党利党略が透けて見えて嫌だ。有権者に誠実でない」と述べた。共産党・田村委員長は「『論戦回避逃げ切り解散』だ。くさい物にふたをする解散としか言いようがない。古い政治の継続のために解散をするとしか言いようがない」と述べた。国民民主党・玉木代表は「『約束破り解散』かなと思う。約束を破るという政治姿勢を国民に判断いただく選挙になる」と述べた。れいわ新選組・山本代表は「自民党がいま選挙をやったほうが議席が得られるからやる。国民を見ていない」と述べた。各党はきょうの解散後、事実上の選挙戦に入る。