アメリカのニュースサイト「アクシオス」は14項目の覚書を報じた。地域での戦闘終結を宣言するとともにホルムズ海峡の開放、イランの核開発プログラムの制限、アメリカの制裁解除などの具体的な合意に向けて30日間の交渉を開始することが盛り込まれている。焦点となってきたイランがウラン濃縮を行わない期間については協議が続いており、12年や15年とする案が出ている。ルビオ国務長官は5日、イランへの「壮絶な怒り作戦」は終了し「プロジェクト・フリーダム」に取り組んでいると表明した。しかしトランプ大統領は5日一転、「プロジェクト・フリーダム」を短期間停止し合意がまとめられるか見極めると表明した。イランはアメリカ軍の駆逐艦に威嚇射撃を行ったほか、UAEはイランから弾道ミサイルによる攻撃があったと発表したが、ヘグセス国防長官はすぐさま停戦維持を強調した。トランプ大統領は「壮絶な怒り作戦」は終わっていないとの認識を示し、イランが合意に応じなければ大規模な攻撃が始まると圧力をかけている。本音では戦闘再開を避け合意を急ぎたいものとみられる。その大きな理由が米中首脳会談とガソリン価格高騰。来週14~15日にトランプ大統領の中国訪問と米中首脳会談が予定されている。トランプ大統領の訪中は2017年以来となり、関税やレアアース輸出規制をめぐりディールを目指している。本来最も注力すべき外交日程だがイラン攻撃を受けて当初予定の3月から延期されている。アメリカ国内ではレギュラーガソリン平均価格が1ガロンあたり4ドル50セント超となり、イラン攻撃前から52%上昇している。トランプ大統領の支持率は低迷しており中間選挙に向けて政治的リスクとなっている。
