きょうのテーマは「食品セクター漠然とした膠着感を脱するには?」。伊原さんは「食品セクターは2021年から2025年にかけて値上げと原材料高のいたちごっこを繰り返していて、長期的な戦略が全く打ち出していない。帝国データバンクによると、人件費上昇を要因とした値上げの割合が増えている。食品セクターは平均年収が低い会社が多いので、賃上げの流れは避けられない」、「ROEを改善できる会社があるのかどうかが、投資の重要な論点と考えている」等と話し、食品セクターの重要な2つの視点は株主還元力と成長力とし、伊原さんは株主還元力の高い企業として「アサヒグループホールディングス」を挙げた。ポイントはアメリカへのエクスポージャーが小さい、ビールのプレミアム化戦略で収益力アップ、積極的な株主還元が始動の点で、リスクは欧州ビールの販売動向とのこと。続いて成長力がある銘柄は「東洋水産」。ポイントは北米の景況悪化はむしろ追い風、インフレは収益改善の契機となる、株式市場と向き合い始めた点で、リスクは北米即席麺の需要伸び悩みとのこと。