斉藤さん(仮名)の娘は10歳の時に当時の診断でアスペルガー症候群とされた。3歳の頃から発語が遅く、突然パニックを起こすなど、ほかの子どもと発達の違いを感じていた。行政機関に相談したが、「発達がゆっくりなだけ」と言われ、専門病院には行かなかった。小学校に入った娘は周りから、からかわれるようになったという。8歳で不登校になった。当時、斉藤さんが住む自治体には5歳児健診がなかった。5歳児健診は保健師や医師が子どもと遊んだり、親に普段の様子を聞き取ったりするなどして発達のチェックを行う。5歳児健診の研究をする医師・永光信一郎さんは発達障害が早期に発見されないことで、いじめや不登校につながるケースがあるという。