20世紀を代表する経営学者のピーター・ドラッカー氏の研究を発信するドラッカー研究所が、アメリカで最も経営が優れた企業のランキングを発表した。去年まで4年連続1位だった「マイクロソフト」に変わって、「アップル」が首位となった。ランキングは、顧客満足度、人材開発、イノベーション、社会的責任、財務体質の5項目から総合的に評価。ランク付けを担当したドラッカー研究所・マイケル・ケリー氏は、「アップルはあらゆる面で評価が高く首位となった。中でも“財務体質”が強かった。AI(人工知能)開発でもライバルに負けないよう取り組み、iPhoneの買い替えを促している。マイクロソフトは“人材開発”“社会的責任”“財務体質”が少し落ち込んだ。アップルとエヌビディアは“財務体質”が大幅に上がっている。マイクロソフトはAIに巨額投資する中、クラウド事業など業績成長が減速」と述べた。2024年米国企業経営ランキングでは、時価総額の大きいハイテク企業などが上位に並ぶ中、「テスラ」は199位と大きく離れている。マイケル・ケリー氏は、「テスラは“イノベーション”“財務体質”が良いスコアだったが、“顧客満足度”“人材開発”“社会的責任”が低スコアで全体の評価を押し下げた。インテルは今年、業績不振で株価が下がったが、それを補えるほどあらゆる面が優れていた。2025年は“財務体質”も好転すると期待している」と述べた。