京都大学の研究チームが13年かけて新たな鎮痛薬「アドリアーナ」を開発。これまでがん治療に使用されていたフェンタニルなどの麻薬性鎮痛薬は強力な鎮痛効果があるが、便秘や吐き気の副作用に加え依存性があり、アメリカでは依存症の人が増加。過剰摂取による死者は2023年に8万人を超え社会問題になっている。 京都大学大学院医学研究科・創薬医学講座・萩原特任教授はアドリアーナについて「脈拍や血圧には影響がでない状態で痛みだけは抑えられる。依存性もないし副作用もほとんどない」と解説。新薬は来年にもアメリカで400人規模の治験を始める予定で、2027年には医療現場で使用される見通し。
