レトロ喫茶グルメ探訪の次の訪問地は、渋谷区神宮前の原宿。外国人観光客も多く訪れる竹下通りを歩くこと5分、竹下通りから路地を1本入った先にレトロ喫茶「原宿 クリスティー」がたたずむ。創業者の宮本眞太郎さんが1980年に始めた英国風紅茶専門店で、ショーケースには毎日店内で作る10種類ほどの自家製ケーキが並ぶ。客の8割が女性で、現在は甥で店長の宮本悠輝さんが眞太郎さんと店を切り盛りしている。客の目当てはインド、スリランカ、中国などから仕入れた約30種類の紅茶で、中には中国の福建省で生産される松の薪で燻した「ラプサン・スーチョン」という通好みなものもある。「きゅうりサンドウィッチ」や「チーズマーマレードトースト」などの軽食メニューも人気。46年前に当時勤めていた会社を辞めて夢だったった喫茶店を開きたいと考えていた眞太郎さんは、コーヒーを出すライバル店が多いため紅茶に目をつけた。卸業者においしい入れ方を学ぶなど猛勉強し、念願の店を開店した。しかし紅茶に絞った戦略が裏目となり、開店から3か月は客がほとんどいない状況だったという。オープンの翌年に柏原芳恵の「ハロー・グッバイ」が大ヒットし、女性たちの間で紅茶が美味しい「クリスティー」が話題に。次第に口コミで評判となり、多くの女性客が訪れるようになった。名物は「フル イングリッシュ ブレックファースト」で、ベーコンやソーセージに加えスクランブルエッグ、食パンと黒パンの薄切りトーストが添えられている。眞太郎さんは弟の正信さんと店を盛り立ててきたが、15年前に正信さんが病に倒れ一時は閉店も考えたという。しかし正信さんの息子の悠輝さんが入社し、眞太郎さんのもとで9年間紅茶の入れ方を学び店長に就任した。
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