NTTドコモ・前田義晃社長がエンタメ分野を強化することで経済圏を広げていく方針を示した。リクルート出身で非通信部門に長く携わってきた経歴を持つ。経済圏を強化する次の一手として浮上しているのが銀行業。大手通信キャリア4社の中で唯一、銀行を持っていないのはドコモだけ。ドコモはアマゾンジャパンとポイントサービスで提携するなど経済圏の拡大を目指している。さらに今後、力を入れるのはエンタメ分野だという。ドコモは来年4月からの国立競技場の運営で優先交渉権を取得。これも経済圏の拡大につなげていきたいとしている。非通信分野で成長を目指すドコモだが、実は前田社長が就任会見で真っ先に掲げたのが通信品質の改善。4月に出された独立系の会社の通信品質の調査によるとドコモが大手4社の中で最も低い結果となっている。前田社長は就任後、みずから山手線を1周しつながりやすさの調査にも立ち会った。今年度末には通信品質でトップになることを目指す。