戦闘休止の延長が焦点となる中、アメリカ・ブリンケン国務長官がイスラエルに到着した。ブリンケン国務長官はベルギーで行われた記者会見で戦闘休止のさらなる延長に向け働きかけを続ける考えを示した。イスラエルの同盟国でイスラエルの自衛権を認めるアメリカのバイデン政権が戦闘休止の延長を求める背景には、ガザ地区で多数の民間人の犠牲者が出ていることに国際社会からの批判が高まっていることに加えて、アメリカ国内の世論がイスラエル支持から仲介者になるべきと変わってきていて、若年層にはパレスチナ支持が広がっていることがある。アメリカ議会でもイスラエル支援に疑問を呈して即時停戦を求める声も出ているという。バイデン政権にとっては、足元の民主党の分裂と党の支持基盤の若者離れを避けたいところ。一方ユダヤ系はアメリカ政治に強い影響力を持っていてバイデン政権はバランスを取りたいところだと思われる。ウォール・ストリート・ジャーナルはブリンケン国務長官が戦闘再開後はイスラエルで戦術変更を求めるだろうと伝えた。標的を絞った正確な攻撃をすることやインフラを攻撃しないこと、攻撃しない地域の指定などを求めるという。戦闘休止の再延長と、ガザの市民の人道状況をどこまで守れるのか、バイデン政権にとっても重大な課題となっている。