アメリカ議会下院で多数派を占める共和党の次期議長選びについて解説。先週、新年度予算案を巡る対立で保守強硬派議員が造反し下院議長を解任されたマッカーシー前議長。後任にはナンバー2だったスカリス院内総務と元レスリング選手のジョーダン司法委員長が立候補している。ジョーダン氏はトランプ氏の在任中、大統領弾劾に反対し大統領自由勲章を授与されたこともある。現在はバイデン大統領の弾劾に向けた調査を進めている。既にトランプ氏から支持を取り付けた上、既に保守強硬派の創設者の一人でもある。ただ、大学時代にコーチを務めていた際に性加害問題を見て見ぬふりをしたといった疑惑があり、議長の資質を問う声が一部から挙がっている。スカリス氏は議会指導部の経験が豊富だが、最近ガンを患った事を公表しており、健康面での不安を指摘する声もある。マッカーシー前議長も後任選びが難航した場合、議員総会の決定に従うと述べ、自らの復帰の可能性を排除していない。下院は共和党が多数派を占めており、共和党が選んだ人物が民主党議員も含めた過半数を得票すれば当選する。議長が不在が長引けば予算などがストップ。イスラエルへの緊急支援などに遅れが生じる。共和党は非公開が行われる総会では各候補から話を聞き、日本時間今日か明日にも決着を目指す。