11月の米国大統領選挙で政権奪還を目指す野党共和党の全国党大会が15日から始まり、トランプ前大統領が党の大統領候補に正式に指名された。トランプ前大統領は2日前の銃撃事件後、初めて公のイベントで支持者の前に姿を見せ健在をアピールした。負傷した右耳は白い布のようなもので覆われていた。党大会の会場では上院議員が副大統領候補に指名された。バンス氏は中西部オハイオ州出身の39歳。白人労働者層の日常を描いた回顧録を8年前に出版してベストセラー作家となった異色の経歴を持ち、トランプ氏が掲げる米国第一主義を強く訴えてきたことで知られている。党大会では事実上の公約となる政策綱領も採択された。綱領は米国第一主義を掲げるトランプ氏の考えが色濃く反映され、移民対策の強化が盛り込まれたほか、通商政策では外国から輸入される製品に一律で関税をかけるなどとしている。また外交政策では同盟国に防衛費用を負担する責任を果たさせることなどで関係を強化すると明記している。トランプ氏は党大会最終日の18日に指名受諾演説を行う予定で、党大会を通じて暴力に屈しない姿勢を強調し秋の大統領選挙に向けて弾みをつけたい考え。