共和党 党大会の最終日。クライマックスに登場したトランプ氏は、大統領候補の指名を受諾する演説を行った。強調したのは党派を超えた国民の団結。暗殺未遂事件のあと、事前に用意していた演説の原稿を全面的に書き換えたという。元々の原稿では、バイデン政権の批判を中心にしていたということだが、バイデンの名前を挙げての攻撃は1回にとどめると宣言。ただ、暗殺未遂事件に触れた部分以外では、ライバルの民主党への批判も目立った。序盤こそソフトな語り口だったが、途中からはトランプ節も復活。政策面では、メキシコとの国境の壁を完成させ「不法移民危機を終わらせる」と強調した。また「アメリカファースト」の言葉どおり、国内のインフレ対策として、石油や天然ガスなど化石燃料の生産を増やし、エネルギー価格を引き下げると言明した。そして「世界は第三次世界大戦の瀬戸際に立たされている」とした上で、自らが政権に返り咲けば「ロシアによるウクライナ侵攻や、イスラエルとハマスの戦闘を終わらせる」と述べた。一方、相対する民主党・バイデン大統領については、現地メディア「アクシオス」から「民主党幹部はバイデン氏が今週末にも大統領選挙からの撤退を決断するとみている」と報じ、党内や献金者からの撤退圧力の高まりに加え、今後、世論調査でこれまで以上にトランプ氏の優勢を示す結果が出ると予想されることから「バイデン氏は選挙活動の継続が難しくなったと考えている」という。