銃撃事件の5日後に行われた共和党の全国大会。熱狂的な支持者たちの前で大統領候補への指名を受けたトランプ前大統領。銃撃直後の拳を上げた場面について「私は大丈夫だと知らせたかった」と述べた。そして、呼びかけたのは団結。演説について国際政治学者の順天堂大学・藤原帰一特任教授に話を聞いた。藤原特任教授「最初の部分は行儀のいい演説。民主党と共和党の対立と結びつけるような発言をしなかった。暗殺未遂を生き延びた大統領として、謙虚な姿勢も示しながら、辛い経験を多くの人と共有する。そして米国の統合を暗殺未遂事件の後に模索するというイメージを伝えることには成功したと思う」。ただ冒頭の15分以降は、これまで繰り返してきた本音が現れたという。藤原特任教授「演説のほとんどの部分はこれまでのトランプ氏の民主党政権に対する非難で終始していた。前と変わらないトランプ氏の姿を言う方が正確だと思う」。一方、撤退圧力が強まるバイデン大統領は、より厳しい状況に立たされているという。藤原特任教授「世論調査ではバイデン支持がさらに大きく下がる可能性が生まれてきてしまった。そうすると、バイデンがおりないと民主党が大統領選挙で負ける状況が実際に生まれてしまう。ごく近日中に大きな変化が生まれる可能性があると思う」。