11月の米国大統領選挙に向けた、民主党の全国党大会が開幕した。バイデン大統領の撤退で急きょ候補者がハリス副大統領に交代した民主党としては結束を確認する場にしたい考えで、大会初日に事実上の公約となる党の政策綱領を採択した。綱領では、貧困層、低所得者層の底上げと中間層への支援による経済成長を掲げるほか、中絶の権利を擁護する姿勢を強調している。また中東情勢については、イスラエルとパレスチナの2国家共存による和平の実現を目指す立場を示している。この綱領はバイデン氏が撤退を表明する前に党の委員会がまとめたもので、「バイデン大統領の2期目では」といったバイデン氏の選挙戦継続を前提にした表現がそのまま残っている。米国のメディアは「前例のないタイミングでの大統領候補の交代であることを浮き彫りにしている」などと伝えている。大会初日には会場でバイデン氏が演説し、ハリス氏への支持を改めて強調すると見られる。