米国大統領選挙。投票日が2週間後に迫る中で、全米を対象にした各種世論調査の平均では、ハリス氏の支持率がトランプ氏より僅かに上に。一方で、結果を左右されるとされる7つの激戦州では、いずれもトランプ氏が僅差で上回っている。21日、トランプ氏が訪れたのは、先月のハリケーンで被害が出たノースカロライナ州。バイデン政権の対応を批判し、自分のほうが復興の手腕に優れていると訴えた。20日には同じく激戦州のペンシルベニア州で、中間層に寄り添う姿勢をアピールした。ハリス氏も相次いで激戦州へ。トランプ氏を批判してきた共和党・チェイニー元下院議員らと集会を開き、党派を超えた支持を呼びかけた。7つの激戦州の21日の時点の支持率の平均は、いずれもトランプ氏がハリス氏を僅かに上回っている。中でも、白人労働者層からの根強い支持を維持している背景の1つが、米国第一主義に象徴される、保護主義的な通商政策。さらに、今回の選挙で日本にも関係し、論争の的になっているものの1つが、日本製鉄による米国の鉄鋼大手、USスチールの買収計画。トランプ氏は、再び大統領に就任した場合には、買収を認めない考えを明らかにしている。一方でハリス氏も、先月、企業に対する税の控除を柱とする新たな経済政策を発表している。ピーター・ナバロ氏は大幅な関税の引き上げなど、中国への強硬な姿勢だけでなく、日本に対しても厳しい通商政策を取ると予測している。