アメリカのハリス副大統領は2日、11月の大統領選挙に向けた民主党の候補指名を確実にした。早ければ5日にも選挙戦を一緒に戦う副大統領候補を発表すると報じられている。どのような人物が選ばれるのか。最も有力なのはペンシルベニア州のジョシュ・シャピロ知事。シャピロ知事は州の司法長官などを歴任してきた。ユダヤ系で、当選すればキリスト教徒ではない初の副大統領となる。専門家にシャピロ氏の評価について尋ねると、「シャピロ氏は知事として幅広い層から評価されている。重大事件や事故に迅速に対応し、政策面では共和党と妥協点を探ってきた。経済政策などを見ると、民主党より共和党寄りな印象を受けるが、一方で民主党にとって最優先事項の一つである妊娠中絶の用語などを強く主張してバランスを取っている。」などと話した。もう一人の注目候補は、アリゾナ州のマーク・ケリー上院議員。NASAの宇宙飛行士や米海軍の戦闘機パイロットを務めてきた異色の経歴の持ち主で、全米でも知名度が高い。ケリー氏と面識がある政治コンサルタントに話を聞くと、「ケリー氏は思慮深く実務的な性格で、民主党左派の主張にも簡単になびかない。上院議員として選挙戦に臨んだ際、わざわざメキシコとの国境へ足を運び、バイデン大統領の移民政策が間違いだと非難したほどの人物」などと話した。不法移民問題に関してはタカ派的な姿勢で知られており、副大統領候補となれば、民主党の移民政策を嫌う中道派・保守派がハリス氏に投票する可能性もあるという。
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