- 出演者
- 桑子真帆 内田敦
オープニング映像。
先月6日、2万5000人以上が見守ったのは日本のベンチャー企業による月面着陸への挑戦。地球から月へ物資を運び、探査や実験を計画していた。今回のプロジェクトには宇宙でビジネスを展開したいと考える民間企業20社以上が参加。ところが、月面着陸の準備に入った後エンジンがストップ。着陸船が月面にハードランディング(衝突)した可能性があることが分かった。月面着陸成功ならず。2年前に続く2回目の失敗だった。NASAが公開した画像には着陸船が衝突したとみられる跡があった。幼少期から宇宙船を作りたいという夢を描いてきた袴田さん。月への輸送をビジネスとして成立させることを目指し、仲間と起業。15年にわたって挑戦を続けてきた。記者会見後に語ったのは失敗を失敗で終わらせたくないという強い思い。実は、さらに2回打ち上げることが決まっている。2年後に再び月を目指す予定の着陸船もすでに開発している。この企業はアメリカとヨーロッパにも拠点を設置。大口の受注が期待できる国々で顧客を獲得している。これまで民間企業で月面着陸に成功したのは世界で2社しかない。先頭集団に食らいつこうと挑戦は続いている。
日本の宇宙産業に詳しい内田敦さんをスタジオに迎えた。国内の宇宙ベンチャーは100社を超える。国のプロジェクトは失敗ができないためどうしても高コストの体質になりがちだが、民間企業がビジネスとしてやることによってコストダウンやスピード感を持って進められるというメリットがあるという。
愛知・名古屋市で行われた宇宙ビジネスの勉強会。宇宙飛行士やJAXA、今後宇宙に参入したい企業など、分け隔てなく情報交換できる場として人気となっている。この日参加したのは120を超える企業など。2年前から始まり、回を重ねる毎に新しい顔ぶれが増えている。こうした機運の高まりを産業化につなげようと国も後押ししている。国の宇宙戦略基金プログラムディレクターの石田真康さんは、日本の宇宙産業が勝ち筋を見出すためには強みを見出すことが鍵だと話す。
宇宙産業は主に衛星・輸送・探査の3つに分けられる。内田さんは日本の強みについて「ものづくりの力」だと答えた。日本は衛星・輸送・探査の3分野に実績がある。内田さんは日本の宇宙産業の課題について「優れた技術をビジネスにつなげる力が弱い」「業界全体に人手不足になっている」と答えた。
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- 宇宙航空研究開発機構