イランの大統領選挙は接戦となっており、イランの内務省の発表によると、1回目の投票時よりも現時点では投票率が高くなっているとしている。投票率が上昇することで、改革派のペゼシュキアン氏の得票が増えると見られている。有権者の中には1回目の投票には行かなかったが、ジャリリ氏の当選だけは阻止したいと危機感から今回は投票したという人も。一方、ジャリリ氏側も本来の保守強硬派の支持層を固めきれてはいないものの、最終盤では圧倒的な動員力を見せた。またイランの最高指導者であるハメネイ師は選挙期間中に「欧米に頼る政治家に国家運営はできない」と発言しており、ペゼシュキアン氏を指示しない考えを示唆した。仮にペゼシュキアン氏が当選した場合、その後の政権運営は前途多難と見られ、欧米との関係改善を実現できるかどうかはハメネイ師が新政権の外交政策をどこまで許容するかにもよるとされている。また、議会は保守強硬派が掌握しているため「ねじれ」の状態に陥る。大勢は明日にも判明する見通し。