筑波大学の川村准教授は、大谷選手は適応力と対応力があるという。川村准教授は動作解析の第一人者だ。大谷選手の活躍には、打撃フォームの変化がある。メジャーに挑戦した年のオープン戦11試合では打率.125。不振だった。打撃フォームの改善に着手した。プホルス選手を見て、タイミングの取り方を参考にしたという。ヒールダウンを取り入れたとのこと。日本のピッチャーとアメリカのピッチャーで違うのは、ピッチャーが足を上げて、踏み出していく時間が、アメリカのピッチャーの方が短いという。足をあげて打つことが間に合わなくなる。タイミングの取り方に差が出てきた。1年めに22本のホームランを放り2018年はア・リーグ新人王となる。2021年にはア・リーグMVPとなった。2023年にはア・リーグのホームラン王となった。6-7月にかけてフォームが変化した。月間15本の球団記録となった。一番は構えだと言っていた。グリップの位置が耳のラインかもしくはその下ぐらいにくるようになった。位置が高いとキャッチャー側にバットが倒れる原因になる。グリップエンドを落とすことによって、バットが出やすくなるという利点が出てきた。2023年は打率が自己最高の.304となった。大谷の頭の位置にも注目。頭の位置を前に出さないようにしていたという。頭が動かず、少し後ろに行くようにしていた。バットを振り抜く動作も変化していた。右足が軸になって回転していたとのこと。昨シーズンからバットを変えた。そのことでフォームが変化した。チャンドラー社製のものに変更。これまでより2.5センチ長くなった。扱いが難しくなる。扱いに時間がかかったという。体に染み付いたのが6月くらいだったのではないか。ジャッジや、ゲレーロJr.、ハーパーなどもチャンドラー社製を使っている。長距離打者向けのバットだ。チャンドラー社の代理店のエスアールエスの代表は、日本の選手には難しいバットだとのこと。日本人でこのサイズを使うことは考えられないとのこと。大谷選手のホームラン平均飛距離も伸びた。大谷はさらなる進化を見せるのか。准教授は、バッティングに専念するので前年以上の成績が出るだろうという。