生成AIで最も有名な会社・米国のオープンAIの有力なライバルとされるのが、米国の新興企業「アンソロピック」。先週、この会社が手がける生成AI「クロード」の新モデルを発表したが、会社によると、いくつかの分野ではオープンAIのチャットGPTの性能を上回るという。先週来日した創業者の1人、ジャレッドカプランさんにインタビューした。カプランさんは会社で研究開発をリードするチーフサイエンスオフィサーを務めていて、この会社に出資するアマゾンの関連イベントに合わせて来日した。チャットGPTとの違いについて、カプランさんは「アンソロピックは、AIがますます高度になり賢くなるにつれてAIが信頼できる安全であることが特に重要になるという理念のもとに設立されました」と述べた。AIの安全性にこだわって会社が取り入れたのが「憲法的AI」。憲法が定める人権のように、いくつかの原則をあらかじめ決めてから学習することで安全性が高まるという。AIに対しては、EUをはじめ世界的に規制する動きが強まっている。カプランさんは、日本政府とも協議をしているとしたうえで規制には理解を示した。AIがいつ人間と同じレベルにまで進化するのかについて聞くと「もしこのトレンドが続くならば、今後3年から5年で実現する可能性が高いです」と述べた。