新型コロナウイルスのような新しいウイルス感染症の危機に備えて政府がワクチンや治療薬の研究開発のために新たな取り組みを検討している。「ヒトチャレンジ試験」は、試験したいワクチンを被験者に投与し、人為的にウイルスに感染させ、ワクチン効果のデータをとる。ワクチンの治験にかかる人員や時間を短縮できるという。海外ではすでに行われていて、アメリカではコレラのワクチン開発で実施され、イギリスではコロナ禍でワクチン開発のために実施されていた。日本では未実施でコロナ禍で国産ワクチン開発が遅れた。政府は2月に決定した「医療分野研究開発推進計画」で検討すると言及した。WHO(世界保健機関)はワクチン開発における「ヒトチャレンジ試験」を許容する場合の倫理基準を公表している。試験は高い科学的正当性を備えねばならない、見込まれるりえきが リスクを上回ることが合理的に期待されるものでなければならないなど8項目。厚生労働省は試験が「意図的に病気に感染させる」点の倫理的問題など欧米の試験内容や研究者らの見解などを調査し、国内での必要性などの検討に入るという。
