連日続くガザへの攻撃。イスラエル軍は5日と6日に連続で高層ビルを爆撃し、少なくとも20人が死亡。終わりの見えない中、反戦を訴え続けるイスラエル人が日本にいる。ダニー・ネフセタイさん68歳は幼い頃からイスラエル軍のパイロットに憧れ、18歳で空軍に入隊したがパイロットにはなれず、除隊後はアジアへの旅をしていた。1979年、日本に来た時に妻と出会い結婚。その後、手に職をつけるため木工職人となり、約40年間家具を製作し続けている。ダニーさんは木工職人以外の顔もある。イスラエル空軍が2008年にガザ地区に大規模な空爆を行い、子ども345人を含む多くの市民が犠牲となった。ダニーさんは元イスラエル兵でありながら、今回のガザへの侵攻を批判し、平和や人権の大切さを訴える講演活動を行っている。戦争をなくすためには子どもへの平和教育が重要と考え、ダニーさんの経験をもとにした絵本「ダニーさんのちゃぶだい」を作った。ダニーさんは幼少期から周りの国は「敵」だと教えられた。ダニーさんは「シリア人は襲おうとしないし殺そうとしない。シリア人は人間だったってびっくり。中東で会ったら敵だった。代々木公園で会ったら友達になれる」と話した。絵本のタイトルでもあるちゃぶだいはダニーさんが考える大切なものだという。ダニーさんは身分や人種に関係なく人々が輪になって食卓を囲む、まさに平和の象徴だと語る。ダニーさんは「一番分かってほしいことは『敵はない』。私たちと全く同じ人間ということを子どもたち・親に伝わってほしい」と話した。
