先月力強いイナバウアーや華麗なステップを決め全日本選手権で優勝を果たした鍵山優真。その翌日、鍵山優真選手を直撃したのは元祖イナバウアーの荒川静香。この4年間、鍵山選手の進化を取材し続けてきた。まず荒川静香さんが気になったのがフリーのあとキスアンドクライで涙があったことで、鍵山優真選手は「結果よりも自分の全てを出し切れなかった」とのことだった。オリンピックの切符を手にしたことよりも心に残ったのはミスへの悔しさであった。鍵山選手といえば4回転ジャンプを武器に18歳で初出場した北京五輪で銀メダルを獲得。あれから4年、荒川さんが進化を感じているのが表現力であった。北京後、さらなる進化を求めて鍵山選手は新たなコーチを招いていた。それは豊かな表現力を武器にソチ五輪で銅メダルを獲得したカロリーナ・コストナーであった。表現力を磨くため3年前オリンピックが開催されるイタリアで本場のオペラを鑑賞していた。表現力やスケーティングなどを評価する演技構成点を見てみるとこの4年間で大幅に得点を上げていた。フリーに選んだ曲は荒川さんがトリノ五輪で日本フィギュア初の金メダルを獲得した曲のトゥーランドットであった。イタリア人の誰もが知るイタリアの代表曲である。ここで鍵山選手から「トリノでイナバウアーをした瞬間どれくらい気持ちよかった?」と質問があり、荒川さんは「あの瞬間だけがいろいろ聞こえた心地よかった瞬間」だと答えた。ミラノ・コルティナオリンピックまであと26日となる。
