イランのライシ大統領が19日に発生したヘリコプター事故で死亡したことに伴う大統領選挙で、30日から立候補者の届け出が始まった。選挙は、ライシ氏の保守強硬路線が継承されるかどうかが焦点。イラン大統領選への立候補者の登録は30日から来月3日まで行われ、投票は28日に行われる。立候補者は選挙を監督する護憲評議会の審査を経て、11日に発表される。護憲評議会は最高指導者・ハメネイ師の影響力が強いため、保守強硬派が有利とされ「公正な選挙とは言えない」と批判の声も上がっている。2021年に行われた前回の大統領選でも、改革派や保守穏健派が失格となり、欧米と対立する保守強硬派路線のライシ氏が当選した。ただ、今回は突然の選挙になったことで保守派の中でも本命が絞り切れておらず、緊迫する中東情勢への影響も大きいことから、候補者選びが注目されている。