インドネシア・バリ島にはキングコブラが生息している。竹は人々にとっても大切なもの。そのため竹で巣を作るキングコブラとはよくトラブルが起きるという。訪ねた男性の家では裏庭にキングコブラが巣を作ってしまったという。これまではキングコブラを見つけたらすぐに殺して巣を壊すことが多かった。しかし近年、キングコブラの生態系での役割がわかってきた。ヘビを食べるキングコブラには他のヘビの数を抑える役割があった。キングコブラは本来とても臆病な性格で人を襲うことは滅多にない。10年ほど前から人が暮らすそばに巣を作ったキングコブラを保護する活動が始まった。専門家たちはキングコブラを捉え、卵を回収。人の手で孵化させ、子どもを人里から離れた森に放つ。これまで保護されたキングコブラは146組となっている。キングコブラは子どもが生まれる直前に巣を離れる。なぜ離れてしまうのか理由はまだわかっていない。