日産自動車はきょう、昨年度業績見通しの修正を発表した。今年2月の時点の見通しと比べ、打ち上げを12兆5000億円から12兆6000億円に引き上げる一方、営業利益は1200億円から850億円に。最終的な損益は800億円の赤字から7000億円~7500億円の赤字にそれぞれ下方修正した。アメリカなど主力市場の販売不振に加え、国内外の工場の資産価値を見直し5000億円を超える減損損失、経営立て直しへ600億円以上計上したため、赤字幅が大きく拡大した。最終赤字の規模は日産が経営危機だった1999年度の6843億円を上回り、過去最大となる見通し。日産は今月からイヴァン・エスピノーサ社長が就任、新しい経営体制がスタートしているが、抜本的な経営立て直しや経営戦略の練り直し、アメリカ・トランプ政権の関税政策への対応も課題となっている。