トランプ大統領は「ロシアが戦争終結に合意しなければ、高関税や経済制裁をかける」など発言していたが、なぜモスクワ訪問が話に出るほど急接近したのか。山下氏は「トランプ氏は就任直後、他の国と同じように関税をかけると脅してはいた。しかし、昔からトランプ氏はプーチン氏のことを天才だと呼ぶなど尊敬の念を隠していなかった。今回モスクワ訪問も要請されたが、サウジアラビアでまずプーチン氏と会合すると発表した。まずは第三国で話を詰めて、モスクワにも招待されるということが考えられる。トランプ氏はすでに非公式に何度か電話会談をしているということをアメリカメディアにも明らかにしている。きょうなぜ初めて電話会談を公表したのかというと、アメリカ人教師が解放されたこと、米ロの交渉がうまく進んでいるアピール。そしてウクライナ戦争終結を巡って大きな進展があったということで公表したとみられる」などコメント。また、ウクライナについてトランプ氏は「いつか彼らはロシア領になるかもしれないし、ならないかもしれない」「ウクライナのNATO加盟を支持しない」などコメント。トランプ大統領がウクライナに圧力をかける理由について山下氏は「戦争終結という大きな成果を得るため」「ウクライナのレアアースを得るため」「戦後復興の経済特需を得られる」などを挙げた。
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