今朝はトランプ大統領にブーメランが飛んでいるようなイラスト。今、米メディアはジェフリー・エプスタイン元被告を巡る報道合戦で持ち切り。6年前に少女への性的虐待などの罪で起訴され、拘置所内で自ら命を絶ったとされるが、一部のトランプ支持者らは政財界エリートの顧客リストが存在し、元被告は口封じのために殺害されたのではないかとする真偽不明の陰謀論を主張してきた。トランプ氏も去年の大統領選挙で真相究明を訴えた。一方で司法省は死因は自殺で顧客リストは存在しないと結論付けた。一部のトランプ支持者らは納得せず、大統領が隠蔽に加担するのか疑う人もいる。トランプ氏と元被告は一緒の写真や映像があるため一時期親しかったのは確か。ところが、ウォール・ストリート・ジャーナルがトランプ氏は2003年、元被告の誕生日にわいせつなイラストを自ら描いた手紙を送っていたと報じ、大統領は激怒して発行元を名誉毀損で提訴。捜査資料にトランプ氏の名前もあったとの報道はフェイクニュースだと全面否定している。議会下院で超党派の議員らは捜査資料の全面開示を求めたが、共和党指導部が早々と休会を決めたため、審議を9月以降に持ち越した。トランプ氏は一期目に自らが追及された所謂ロシア疑惑は実はオバマ元大統領による捏造だったとする別の疑惑を主張して支持者らの関心を他に向けようと懸命。ただ、トランプ氏が誇る岩盤支持層に亀裂が表面化したのはこれが初めて。自らが種をまいた形の今回の事態が長引けば来年秋の中間選挙にも影響するかもしれない。
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