今年はアメリカで中間選挙もあるが、世論を気にしてトランプ大統領が強権的な姿勢を緩めることはあるのでしょうか。トランプ氏は全く意に介さず、それどころか「野党・民主党は都市部の治安対策には弱腰だ」というイメージを植えつける戦略に邁進している。ただ、これまで1年、トランプ氏が推し進めてきた強権的な政策は他にもあるわけなのだが、今後はそれがそのまま進むかどうかは不透明。まずはFRB(連邦準備制度理事会)への圧力。大幅な利下げの要求に応じないパウエル議長を本部の改修費用を巡る理由で刑事捜査の対象とした。これにパウエル氏は強く反発し他の主要な中央銀行からも含め非難が強まっている。次に力を使った外交政策。1月にベネズエラのマドゥロ大統領を電撃的に拘束するなど南北アメリカ、いわゆる西半球を勢力圏として重視する姿勢を打ち出した。ただ、イランやウクライナなど海外への関与を強めておりこれらはトランプ氏の支持層であるMAGA派からも反発が上がっている。そしてアメリカという巨大な消費の市場背景とした力、関税を各国との取引材料に使ってきた。現在はデンマーク領グリーンランドの領有を目指し、ヨーロッパに関税を引き上げると表明、揺さぶりをかけている。ただこれも、このあと日本時間の午前0時にもアメリカの連邦最高裁が相互関税などの合憲性の判断を示す可能性がある。仮に違憲となれば、戦略の見直しを迫られることになる。2年目のトランプ氏の一挙手一投足に世界が右往左往する状況が続きそうだ。
