ロシア大統領府は、プーチン大統領が北朝鮮の首都ピョンヤンをきょうから2日間の日程で公式訪問すると発表した。プーチン大統領は去年9月、ロシア極東でキムジョンウン総書記と首脳会談を行った際、北朝鮮への招待を受けていて、今回の訪問はこれに応じたものだとしていた。プーチン大統領の北朝鮮訪問は24年ぶりとなる。ロシア大統領府の補佐官は、プーチン大統領が北朝鮮入りするのは今夜遅くになる可能性があり、首脳会談はあすの昼に行われるという見通しを明らかにした。プーチン大統領には外相や国防相など主要閣僚も同行するという。両首脳は通訳だけを交えた1対1の形式の会談を予定しているほか、経済や安全保障分野の協力を盛り込んだ戦略的パートナーシップに関する条約に署名する見通しだとしている。24年ぶりに北朝鮮を訪問するプーチン大統領の狙い。それはウクライナ侵攻が今後も長期にわたって続くとみられる中で、砲弾などを調達しているとされる北朝鮮との軍事的な連携を一覧と強化すること。北朝鮮との関係について、ロシアはこれまで決して重視してきたとは言えない。ロシアの外交関係者は新たな段階に入ったと説明している。先月、通算5期目の任期が始まったプーチン大統領は、外交活動を活発化させている。中国や中央アジアなどに次いで今回訪問する北朝鮮。その先に見据えているのは、欧米との対立がますます激しくなる中で米国を強く意識した対抗軸を作り上げることにほかならない。