北朝鮮の訪問に続いてプーチン大統領が向かったのはベトナム。ウクライナ情勢を巡って、欧米と激しく対立するロシアとしては旧ソビエト時代から伝統的に友好関係にあるベトナムとの関係強化を示すねらいがあるとみられている。旧ソビエトからの支援はベトナムの戦争と国家建設の歴史において不可欠な役割を果たした。そして、今ベトナムからロシアへの支援の手が差し伸べられている。1か月余り前、5期目の宣誓就任を行ったプーチン大統領はウクライナ侵攻を巡り世界からの孤立に直面している。ハノイへの訪問は10年以上ぶりである。今回の訪問はいかなる外交関係も活用したいとロシアが切望する時期に行われる。去年、アメリカとの外交関係を格上げしたばかりのベトナムはウクライナ平和サミットを欠席してロシアの大統領を歓迎した。ベトナムにとってロシアは南シナ海におけるベトナムの主権を守るための防衛兵器の主要な供給国である。しかし、必要に迫られているプーチン大統領はベトナムからの支援を求めると予想される。プーチン大統領は、20日、ベトナムの最高指導者たちと会談する予定である。