米国の中央銀行にあたるFRB・パウエル議長は4日に行われたイベントで「ビットコインは投機資産として利用されていて米国のドルではなく、金と競合する」と発言した。裏付けがないとの批判も多いビットコインを伝統的な実物資産の金と比べたことは、ビットコインにとっては追い風とみられ発言後、価格は上昇した。さらにロシア・プーチン大統領はモスクワで行われた国際投資会議で「ビットコインは誰が禁止できるのか。誰もできない」と述べ、コストや信頼性の観点から新しい決済技術の発展が必要だとの見解を示した。この発言の背景には基軸通貨であるドルへの対抗心があるとみられるが世界中で、より一層、注目が集まる中、価格が上昇しているのは事実。ただ、追い風ばかりではない。2021年5月には中国の中央銀行である中国人民銀行が暗号資産の取引を全面的に禁止すると発表しビットコイン価格は1日で30%も暴落した。こうした規制やネット上のトラブルなどにより今後、価格が急激に下がるリスクはあるとしてビットコイン・マーケットアナリスト・長谷川友哉氏は「今後、利益を確定する売りが加速する可能性がある」として特に短期的に投資を考えている人は注意が必要だという。