プーチン大統領は2日、モスクワを訪問した米・ウィトコフ特使と会談した。会談にはトランプ大統領の娘婿・クシュナー氏も出席している。ウィトコフ特使は冒頭、モスクワ市内を散策したことにふれ、プーチン氏は「首都の発展を誇りに思う」と応じるなど和やかな雰囲気で始まった。会談の詳細は明らかになっていないが、ウクライナの和平案をめぐっては領土問題などでロシアとウクライナの立場の隔たりは依然として大きいと見られる。プーチン氏は会談を前に一方的に制圧を主張したウクライナ東部の要衝・ポクロウシクをめぐり、「目標を達成するうえで重要な拠点になる」と戦果を強調した。また、ヨーロッパがトランプ大統領の和平努力を妨害していると批判し、アメリカが提示した和平案を修正する動きをけん制した。プーチン氏は優位な戦況を背景にウクライナに一部領土の明渡しを求めるなど交渉の主導権を握る構えで、ロシア寄りとも指摘されるウィトコフ氏に直接働きかけたとみられる。
