パリオリンピック。女子ボクシング57kg級の準決勝。勝てば銀メダル以上が確定する一戦。台湾・林郁テイ選手は去年の世界選手権で別の階級のアルジェリア・ハリフ選手と共に国際ボクシング協会から失格処分を受けた。理由は、男性ホルモンのテストステロン値が高いというもの。一転パリでは国際オリンピック委員会が両選手とも出場を認め2人はこれまで順調に勝ち上がってきた。林選手が判定勝ちし銀メダル以上が決まった。しかし敗れたトルコのEユルドゥズカフラマン選手が何度も人さし指を交差させるポーズを繰り出した。実は準々決勝で林選手に敗れたブルガリアの選手も同じようなポーズを取っていた。海外メディアは女性が2本持つX染色体を示すことで林選手の出場に無言の抗議をしたのではないかとしている。林選手は試合終了後、取材に応じ金メダルがかかった決勝戦への意気込みを語った。今、世界から注目が集まっているリン選手とはどのような選手か。FNNはリン選手の出身地の台湾で高校時代のコーチを取材。そして騒動となっているリン選手の性別について聞くと「女性」。また現地、台湾ではリン選手を応援しようと試合前から友人や親戚が大勢集合。リン選手の母親は娘に対しこうエールを送った。リン選手は世界的な議論となっている自身の性別による出場資格を巡る騒動について台湾メディアに対し「昔からありのままでやってきた」と語った。世界が注目する2人の女性ボクサー。アルジェリアのハリフは日本時間明日の早朝、リンは日本時間11日の早朝に金メダルをかけた決勝戦に臨む。