亡き母の気持ちに近づきたいと考えたゴンさんは、知り合いを通じてつながった母親と同世代の元信者の尾崎さんを訪ねた。尾崎さんは息子から「なんのために宗教をやってるの」「家庭が幸せになるためにやってるんじゃないの」「ちっちゃい時から自分がなにかしようとしてもみんなもぎ取られてしまっているのにどうやって飛び立てると思うの」と言われたことが信仰を離れるきっかけになったと話した。ゴンさんは、現役信者の雅子さんも訪ねた。ゴンさんは「信じるものが違っても親子のままでいることってできますよね」「もし私が排斥されていたら会ってくださいました?」と質問した。雅子さんは「排斥とはっきりわかっていればちゅうちょしたかもしれない」「排斥されたら避けるようにと書かれているのは事実ですからね」と答えた。ゴンさんは、母が亡くなってから呪縛から解放された気がした自分を冷たい人間なんじゃないかと思ったと、これまで蓋をしてきた胸の内を語った。雅子さんは「もういいよって言ってあげたい」「もう十分してあげた、責めなくていい」と言葉をかけた。