フェンシングフルーレ団体は日本が史上初の金メダルを獲得したが、鍵となったのは「ドゥス・アタック」という。フェンシングは2008年の北京五輪・フルーレで太田雄貴がメダルを獲得してから16年のことであり、男子エペの加納も金メダルを獲得するなど計5つのメダルを獲得している。ヘッドコーチのエルワン・ルペシュ氏の存在が大きいといい、ルペシュ氏は2021年東京五輪ではにフランスのフルーレ団体の選手として対戦して、準優勝で日本に勝利すると金メダルを獲得した。この実績を持って2021年11月に日本のヘッドコーチとなったルペシュ氏だが、心がけたのは「あと少しで成功する」とエールを送ることだという。フェンシングの代表は2021年当時は国立スポーツ科学センターの4面だったが、太田氏の活躍を受け2019年には味の素ナショナルトレーニングセンターに30面の練習場が設置されている。太田氏は20歳の飯村一輝について僕よりも戦い方は上手と振り返っているが、太田雄貴の亡霊のようだと飯村の父・栄彦さんは話している。栄彦さん自身も太田氏の指導にあたっていて、低い身長を武器に相手よりも低く突く戦術であるドゥス・アタックを伝授したという。飯村も決勝では懐に入っての突きを中心にポイントを重ねていた。