国際親善のため英国を公式訪問していた天皇皇后両陛下は、帰国の途につかれた。滞在最終日はかつておふたりが学び、留学時代の思い出が詰まったオックスフォードの町の散策を楽しまれた。30あまりのコレッジに分かれているオックスフォード大学。このうち両陛下が訪問されたベーリオールコレッジは皇后さまが昭和63年から平成2年にかけて当時勤務していた外務省の研修生として国際関係論を学ばれた。おふたりは、コレッジ内を散策したあと、大学総長主催の昼食会に臨み、天皇陛下は「雅子と私は、オックスフォードで経験した何ものにも代え難い日々について、しばしば楽しかった思い出を語り合います。日本の若者達が、オックスフォード大学のみならず海外へ留学して広く世界に学び、私たちと同様のすばらしい経験を得られることを希望します」などと語られた。天皇陛下は出発前の記者会見で、皇后さまとともに現地を散策することを心待ちにしていると話していて、念願だったおふたりでのオックスフォード散策を楽しまれた。天皇陛下が昭和58年から2年間留学したマートンコレッジでは記念に桜を植樹された。宮内庁によると、天皇陛下が暮らしていた寮の部屋を訪ねたほか、教員らと懇談されたという。このあと両陛下は、オックスフォード近郊のブライズノートン空軍基地に向かい、英国王室の関係者らが見送るなか政府専用機に乗って、帰国の途につかれた。29日午後、帰国される。
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