リッチランドでは各開発が日常生活に入り込んでいる。高校の校章はキノコ雲だが、キノコ雲を作り出したおかげで戦争が終わったとリッチランドの誇りとなっている。マンハッタン計画では原爆開発後は住民が戻ってくることになっていたが、米ソ冷戦のもと、アメリカはさらに多くの核兵器を製造する方針に転じる。アメリカでは「戦争を終わらせることで多くの命を救った」と考える人は少なくない。アイリーン・ルスティック監督はアメリカの負の遺産をみつめていこうという意図で撮影したが、人が話すことを聞き取る手法をとっている。映画では先住民の土地だったという点にも触れている。