1970年オフコースでデビューした小田和正。この頃、演歌や歌謡曲が中心の音楽界で、小田の楽曲は耳を奪う斬新さがあったという。音楽評論家のスージー鈴木は、当時の音楽界は激しさや雑味が音楽の快感というのが強かったが、それに対してきれいに研ぎ澄まされた音というイメージがあった。洗練された上品なサウンドが快感だと教えてくれたと語った。今回考察するのは、小田和正の最大のヒット曲「ラブ・ストーリーは突然に」。ソロで活動を始めて間もない1991年に発表した。スージー鈴木によると、この曲は社会現象にもなったと話し。当時、バブルは崩壊したがまだ名残もあって豊かな時代、若者は恋愛に熱中しており、歌詞の中には君を本当に守っていくという意志の強い言葉が見られる。
